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豊郷小学校日誌 その8


 土井&田所組

 律の必殺技、奥の階段の前にある洗面台のスペースに身を投げることで
 ピッカリレーザー改を何とかギリギリで回避した土井と田所
 豊郷小学校 洗面台

 土井「いやー、危なかった」

 田所「で、これからどうするんっすか?」

 土井「倒さずに逃げ切るってのはどうだ」

 田所「校舎に閉じ込められてるんっすから逃げ切れないっすよ」

 土井「だよなぁ
 何か勝つための戦略とか持ってね?」

 田所「近づいたら長髪少女のテコンドー、離れたら荷電粒子砲ですからねぇ
 それこそ土井くんが何とかして下さいよ」

 土井「何とかって言っても、ここ2階だし閉じ込められて外部と連絡取れないだろ
 だから魔法使うのはほぼ不可能だぜ」

 田所「そうっすよねぇ」

 土井「…………お?」

 田所「?」




 廊下の反対側から歩きながら会話をしている少女が2人

 秋山澪「おい律!
 何でレーザー外してるんだよ!」

 律「だってしゃーねーじゃん
 この技フルパワーで使うには充電が必要なんだしさー」

 秋山澪「だから威力は前のままで良いって散々言っただろ」

 律「そりゃあそうだけどさー
 でも威力50%増しってカッコよくないか!」

 秋山澪「その分大きくなった隙をカバーするのは私の仕事なんだぞ」

 律「分かってるよ、だからそれには感謝してるって」

 秋山澪「全く、率ってば調子良いんだから」

 律「そうと決まれば早いとこ終わらしちまおうぜ!」

 秋山澪「だな…………っておい、律!」

 律「なんだー?」




 田所「ほんとにこんな事して良いんすか?」

 土井「なーに古い校舎だ、勝手に外れてたってコトにすりゃ問題ねーよ」

 土井の手には大きな鏡がある
 これは廊下の洗面台にあった鏡を剥がした物だ
 鏡

 土井「いいか田所、もう一度あのデコっぱちに荷電粒子砲を撃たせるように挑発しろ
 撃って来たらすぐに引っ込んで後は俺に任せろ」

 田所「はあ…………分かったっす」




 田所「おーい!
 そっちの女の子のビーム、すごい技じゃないっすか」

 律「おおっ、分かってくれるのか
 お兄ちゃんセンスあるんじゃね!」

 秋山澪「おい、敵のおだてに乗せられてどうする!!」

 律「いいじゃん、少しくらい」

 秋山澪「あのなぁ……」

 田所「でもうちの土井くん
 コッチの外道臭漂う彼が、攻略法見つけたからもう怖くないってさー」

 律「何だと!そいつは聞き捨てならない外道だな!
 そう言われたら今すぐぶっ飛ばしてやる!!」

 田所(チョロイっすね、あの娘)

 秋山澪「だから乗せられるなって言ってるだろ!」

 律「でもさー
 攻略できるって言われたらちょっと悔しくないかー、せっかく編み出した必殺技だぜ」

 秋山澪「まあ確かに……そうだけど……」

 律「だろー、だからここは私たちの強さってのを見せ付けてやるべきなんだよ
 ってワケでー、早速食らってもらうぜー!」

 そう言って再びカチューシャに手を当てチャージを開始する
 同時にエネルギーが溜まるまでの秒数を数える土井

 律「よーしフルパワー溜まったぜ
 いけー“ピッカリレーザー改”!!」
 ピッカリレーザー改

 溜められたエネルギーが空気中に放たれた瞬間に生じる一瞬間の眩い閃光
 次の瞬間、それは一筋と表現するには余りにも巨大で威圧感を醸し出す
 全てを焼き尽くすかとも思われる光線となって、廊下の空間を引き裂きながら進んで行く

 土井「よし、任せろ」

 鏡を床に立てかけ、それを後ろから全体中で支える体勢を取り来る瞬間に備え身構える

 ドッ

 光の奔流が鏡に直撃する
 その威力は土井が想像していたものを遥かに上回る威力だった

 一介の女子高生が編み出した必殺技
 その程度だとタカを括っていた報いを全身で受け止める形となった


 しかし男としての、この世界で生きてきた各上としてのプライドか
 女の一撃に倒されまいとする意地とありったけの根性だけで必死に耐える

 律「こんの……小癪なああああああ!!」

 こちらも意地でさらにエネルギーを込めてビームを発射する

 そうなると、ここまで耐えてた土井も流石に苦しくなってくる
 威力に手に震えが出て来る、堪えていた体も徐々に後退していく
 このままではビームと壁に挟まれて潰れてしまう

 だが、そこに救いの手が伸びる

 田所「土井くん、今助けます!」

 横から手を伸ばした田所が土井の体を力任せに引っ張り上げ
 何とか洗面台の前に連れ戻す

 支えを失った鏡は床に倒れ
 遮るものが無くなったビームは一度目のビームで焼け爛れた壁を粉々に吹き飛ばした




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豊郷小学校日誌 その7


 実&那岐組

 おかしい…………あれから10分間、ずっと動かせっぱなしなのに何で疲れないの!?

 モフモフによる攻撃を避けつつ、接近戦や距離を取っての魔法攻撃
 加えてフェイントなど様々な技を駆使し休ませない様に陣取ってきた実

 ペースを掴んでいるので、形勢は明らかにコチラが優位なはず
 だがどう見ても純の顔には疲れの色が浮かんでいない
 それどころか時折スピード面で置いていかれそうにもなる

 見た目からでは想像出来ない驚異のスタミナ
 それによるプレッシャーが実へ徐々に牙を剥き始めている

 純「最初の勢いはどうなったのかな」

 実「うるさいわね!」

 挑発の言葉も短めに、モフモフによるラッシュが続く

 これを寸でのところでかわしつつ、体勢は崩れながらも印を組んで火を吹く
 狙いは天井、中くらいの火球を頭上へ向けて勢い良く飛ばす
 火の玉は純の頭上で炸裂し、火の粉を撒き散らせる

 純「うわっ!」

 たまらず悲鳴を上げる
 その一瞬、目線が実から外れる瞬間を狙って距離を縮める、左の拳に炎を纏わせて

 実「喰らいなさい!!」

 だが一筋縄ではいかない、隙を逃さまいと振るった拳はいささか大振り
 軽いモーションで躱されて、その拳は無常にも空を切る
 勢い余った実はそのまま壁にぶつかってしまう

 実「いったぁ……」

 純「ふう、危ない危ない
 劣勢だからってちょっと力みすぎじゃない?」

 落ち着け、落ちくんだ自分
 もっと周りを見て、さっきと何が変わったかに気付かないと
 自分にそう言い聞かせて実は周囲に目を配る

 純「油断大敵よ!」

 意識が散った所を狙われるもこれを避け、火炎放射で牽制し距離を開ける
 そしてもう一度、冷静に教室内を観察する

 実(そういえば、もう1人の女の人は何を…………!!)

 気付かなかった、そして今気付いてしまった
 紬は2人が戦っている最中にずっとキーボードで演奏をしていたことに
 そしてその目的と効果まで、実の頭の中で一本の線に繋がった
 ムギ 演奏中

 紬「あら、ようやく気付いたのね
 お察しの通り私の演奏は純ちゃんに様々な効果を与えるのよー

 例えばゆったりとした曲調を流したら癒しの効果で心拍数を下げてリラックス効果だったり
 逆に心が踊る様なテンポの速い曲だとリズム感が付いて俊敏性が上がったりー」

 実「那岐くん!あの人を止めて!」

 言い終わるのが早いか、実が叫んだ瞬間に那岐が銃を構え紬を狙う

 パシッ

 那岐「!?」

 放たれた銃弾は紬にあと2mという地点で弾かれてしまった

 紬「ウフフ、この某国製の防弾バリアーって本当に効果があるのねー
 今度軽音部のみんなにプレゼントしようかしらー」

 那岐「」(ムッ

 パシッパシッパシッ!!

 銃に込められた弾を数発、同じポイント目掛けて連発するも見えないバリアーは貫通出来ない
 すべて標的に届かず手前で弾かれてしまう

 紬「いくら撃っても無駄ですよー」

 那岐「…………」(キッ

 純「ムギ先輩、万事休すみたいですよ」

 紬「そうねー
 このままだと純ちゃんのモフモフで捕まって私たちが勝っちゃうんじゃないかしらー」
 モフモフハンマー

 実「…………まだよ」

 純「へ?」

 実「この教室を見回して私、勝ち方見付けちゃったんだ!」

 そういうと実は不敵に笑顔を見せた




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豊郷小学校日誌 その6


 土井&田所組

 不意の一撃を間一髪避けた2人は、廊下の向こう側にいる黒髪ロングとデコ娘に目を向ける
 豊郷小学校 秋山澪&律

 土井「な特雑コ」

 田所「え、どうしたんっすか?」

 土井「何でもない、続けてくれ」

 田所「はぁー、一体何だったんですか?」

 土井「さあな
 まだ終わったわけじゃねーけどよ」

 ???「ほう、アタシのピッカリレーザー改を避けるとは…………なかなかやるな!」

 ???「おい律!不意を付いて一発で決めるって話し合いで決めてただろ!」

 律「いやー、敵さんの反射神経の良さは計算外だったぜ」

 ???「これだから……これだから…………」

 田所「えっと、君たちは……」

 ???「もういい!私がテコンドーで直々に倒してやるからな!」
 直々に倒してやるからな!

 そういうと黒髪ロングの少女は勢い良く駆け出す

 田所「なっ!?」

 一気に間合いを詰め、右脚を鞭の様にしならせ蹴りを一発
 これを辛うじて腕で受け止める
 だが間髪を入れず右脚が2発、3発と攻撃を続ける
 堪えかねて一歩下がるも、すぐさま詰めて左脚でもう一撃
 これに反応しきれず脇腹に痛恨の直撃を喰らってしまい、痛みに顔を歪める
 その隙を見逃さず、少女は一回転して右脚で踵蹴りを田所の右即頭部に浴びせる

 田所「クッソ……」

 微かに脳震盪が生じているのか、立ち上がるもののバランス感覚を保てない

 ???「まだ終わってないからな!」

 追撃の姿勢を見せる少女と迎え撃つ田所
 だがその間に土井が割って入り、振り上げられた少女の脚を受け止める

 土井「おいおい、襲い掛かる前に名乗るのが先決じゃねーか?」

 ???「その汚い手を離せ!!」

 土井「うるせーよ」

 律「おい、その手を離せ!」

 そう叫ぶと同時にレーザー、今度はエネルギーが抑えられているのか低威力の光線が飛んで来る
 土井は少女の脚を手放し、レーザーを軽く避けてみせる

 再び睨み合う2組
 その沈黙を破って土井が口を開ける

 土井「…………ったく
 でお前らは一体何者なんだ?」

 律「アタシは軽音楽部・HTT(放課後ティータイム)部長の田井中 律だぜ
 今日は訳あってお前ら……えっと、えっと」

 ???「異常震域興行場」

 律「そう、異常震域興行場のメンバーの命を貰いに来たんだった!」

 ???「そして私は、秋山澪
 いい、秋山澪じゃなくて秋山澪だから間違うんじゃないぞ!」

 田所「いや、字で表記されても違いが分からないっす」

 秋山澪「うるさい!
 律、フルパワーで吹き飛ばすんだ!!」

 律「ハイハイ」

 そう言われ渋々攻撃の準備を始める
 前髪を上げているカチューシャに手を当て、空気中の静電気を集め始める
 その静電気をカチューシャに内蔵された増幅装置により変換
 静電気が粒子状になり、エネルギーが大幅に増大されていく

 土井「やべえ、逃げるぞ」

 田所「ハイっす!」

 律「逃がすと思ったら大間違いだぜ!」
 ピッカリレーザー改

 逃げ出す2人を、フルチャージされたエネルギー波“荷電粒子砲”が襲い掛かる



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豊郷小学校日誌 その5


 モフモフハンマー

 睨み合いが続く音楽室
 離れればモフモフハンマーが飛んで来る
 しかし間合いを詰めれば遠心力分の威力が減った軽い一撃しか喰らわない

 だが彼女にはゴールデンチョコパンというもう一つの、近接武器が非常に厄介
 その威力は未知数ではあるから飛び込んでいくのも手段ではある
 ただ自分から殴られにいくという行動を実行する様な人間はよっぽどのマゾヒストだろう
 ゴールデンチョコパン

 そんな思考が頭をよぎりながら、少女は相手の出方を伺う
 もう片方の少女はいつでも攻撃出来る様にモフモフを回転させ続けている

 純「いつまで睨みあいを続ける気よ」

 実「そんなコト言うのならそっちから掛かって来たらどう?」

 相手の挑発には乗らず、敵の攻撃パターンを見極めることを優先
 あくまでも相手の動きを読み取ることに専念する

 純「ならお言葉に甘えてコッチから!!」

 しびれを切らして攻めの姿勢へ移行、力の乗ったモフモフが弧を描いて実に襲い掛かる

 左側から飛んで来るモフモフの位置とそのおおよその軌道を読む
 そして目線を切りながら、右側へと駆け出す
 同時に、次手で来るであろう右からのモフモフをシッカリと目で確認
 隙を作らないような位置取りを意識して動く

 予想通り、右側からモフモフが飛んで来る
 それをさらに右へ避ける、限られた空間内でできる限りの距離を取る

 これだけ距離が開いてたら、中距離系大技の後で反撃の心配もない
 それを確信し実は印を組み、そして意識を手に、魔力を口に集中させる
 大きく素早く息を吸い、そして勢い良く吐き出す
 
 口から吐き出された魔力が指で組まれた魔法陣を通して赤い炎へと変わる
 炎は空間を飲み込むかの様に進みながら純へと牙を剥く

 純「うわぁ!!」

 それを横っ飛びで体を投げ出し、間一髪で何とか避ける
 

 近接戦闘に自信がある場合はステップで切り返し、相手の正面に立つのがセオリー
 けれども実は、バンプアップこそあるものの身体能力は平々凡々
 リスク無視でゴリ押すより、堅実な一手を選んだ結果の判断だ

 実「外しちゃったかぁ」

 純「なかなか……やるわね…………」

 実「息が上がってるみたいだけど、休憩する?」

 押し気味の空気を感じつつ、冷静さを取り戻すため少し息を落ち着かせながら挑発を送る

 純「そうね…………」

 純は実から視線を外し、軽く目で合図を、そしてそれに応え頷く紬

 実「何っ!?」

 純「まだまだよ!!」

 もう一度モフモフハンマーを回転させると勢い良く投げつける

 まだ元気みたいね、そう思い浮かべながら次の動きを読み、反撃に備える




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豊郷小学校日誌 その4


 音楽室にはキーボードの傍に立つ金髪ロングの如何にもなお嬢様と
 癖っ毛を二つに結んだ女の子が不敵に微笑んでいる
 豊郷小学校 ムギ&純

 実「な特雑コ」

 ???「え?」

 実「別に何でもないよ、続けて」

 ???「今日の獲物はイケメンと美少女か、なんかムカつく」

 ???「あらぁ、ちょっぴり残念」
 
 実「あなた達は一体…………?」

 ???「私は鈴木 純
 今日はあなた達2人を倒しちゃうからね」

 ???「琴吹 紬です、よろしくお願いします」

 実「ちょっと待って!
 何で私たちを閉じ込めたの?それを先に教えてよ」

 純「嫌よ」

 実「何でよ?」

 純「教えて欲しかったら実力行使で口を割らせて見せてくれないかしら」

 そういうと純は結んだ髪を引っ張り、ケーブルを出し見せつけるかの様に手元で軽く振り回す
 モフモフハンマー

 実「何よそれ?」

 純「これは名付けてモフモフハンマー!
 遠心力を利用して殴るだけじゃなくて、こうやって!!」

 勢いよく投げ出されたモフモフは実の右手を捕らえ、引っ張り上げる

 実「なっ!?」

 純「このままコッチに手繰り寄せて……このゴールデンチョコパンの餌食にしてあげる!」
 ゴールデンチョコパン
 

 そこは売り言葉に買い言葉

 実「やれるもんなら、ね!」

 そう言い放つと実は精神を落ち着かせ、右手に強く意識を集中させる
 イメージは炎、燃えたぎる情熱と溢れんばかりの闘志
 過酷な旅の末に鍛え上げた魔力をエネルギーへと還元し、会得した魔法を発動する

 炎魔法と言っても吐き出すだけが能ではない
 炎の熱量を腕に纏って、血管を拡張させる
 一瞬間の爆発的な筋肉のバンプアップ
 これにより急上昇した筋力で、絡まったモフモフハンマーを強引に振りほどく

 純「何よそれ!?」

 実「これでも魔法使いの端くれですから」

 純「べ、別にまだ負けたわけじゃないんだから!!」

 力強く振り回された右のモフモフを頭にして
 まるで生き物の様に、大きな円を描きながら実を取り囲む

 次は脚へ意識を集中させ、炎を纏わせ再びバンプアップ
 縛り上げられる寸前に瞬間移動のようにその場から移動、そのまま一気に間合いを詰める
 これで虚を突いて一気に叩けると思った

 だがそこまで甘くない
 左のモフモフを素早く投げて牽制し、反撃を届かせない

 実「上手く行ったと思ったんだけどなぁ」

 純「その程度で私に敵うとでも?」

 実「息が上がってんじゃない」

 純「何よこのっ!!」




 紬「…………はぁ~」

 那岐「!?」

 ムギ「この絡み、いいわぁ~」
 ムギ フィーバー(意味深)

 那岐「」(ブルッ




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豊郷小学校日誌 その3


 実&那岐組

 実「那岐くん、隣の部屋入るからね」

 那岐「」(コクッ

 実「…………もしもの時は、大声で叫んだら誰か助けに来てくれるよね」

 那岐「」(ビシッ

 実「えっ、自分に任せろって?」

 那岐「」(コクッ

 実「そう……ありがと
 それじゃ、勇気を出して

 あのー、失礼します……」
 豊郷小学校 音楽室 人影

 中には2つの人影があった

 ???「ようやく来たようね!」

 ???「いらっしゃーい」

 実「えっと、あなた達がこの結界?……を張ったんですか?」

 ???「さあ?」

 実「さあ、って」

 ???「その答えと聞きたいことは私たちを倒したら教えてあげるわ
 掛かって来なさい!来ないならコッチから!!」

 実「ちょ、ちょっとタンマ!」

 那岐「」(チャッ

 ???「ちょっとー
 そんな物騒なもの向けないでよ!危ないじゃない!」

 那岐「」(エーッ




 ユーキ&土井&田所組

 ユーキ「それでー
 教室からでてどうするのー?」

 土井「とりあえず2階から」
 豊郷小学校 廊下
 豊郷小学校 廊下②

 ユーキ「アタシは1階の奥から強敵の匂いがすると思いますー」

 土井「おk、じゃあ俺がそっちに一人で行ってくる」

 ユーキ「ずるいよー
 アタシの獲物を横取りするなんてダメー」

 土井「何言ってんだ!
 ここは一番強い奴が殴り込みに行くのが常識だろ」

 ユーキ「じゃあアタシでいいじゃないー」

 土井「調子乗ってんじゃねえよバカ野郎!!」

 ユーキ「なにをー!!」

 田所「何で敵が現れる前に臨戦態勢に入ってるんっすか」

 土井「だってコイツが譲らねーから」

 ユーキ「このバカが悪いのよー」

 田所「じゃあもうジャンケンで決めたらいいじゃないっすか」

 土井「お前天才かよ」

 ユーキ「その発想は無かったわー」

 田所「2人の頭ってどうなってるんっすか…………」




 土井「ったく、結局お前と一緒に2階の廊下探索かよ」

 田所「最初にパーを出す土井くんが悪いんっすよ」

 土井「まさかチョキ出してくるとは思わねーだろ」

 田所「ジャンケンの最初くらい正々堂々とやりましょうよ
 “最初はグー”の掛け声、意味無いじゃない無いっすか」

 土井「バカ野郎
 男同士の戦いは駆け引きと真っ向勝負が混ざり合って初めて成立するんだよ」

 田所「ユーキちゃん女の子っすよ」

 土井「!!
 田所伏せろっ!!」

 田所「えっ?」

 叫び声と同時に土井の腕が田所の後頭部を掴み、そのまま木の床に叩きつける
 短い悲鳴と同時に、それをかき消すような轟音と共に図太い光が頭上を走った

 そのまま光は直線に進み続け向かいの壁を破壊した

 ???「外しちまったぜー」

 ???「おい、壁壊しちゃまずいだろ!」

 ???「だってしゃーねーじゃん、相手が避けちゃったんだしさー」(ブーッ

 ???「お前なぁ……」

 田所「一体誰っすか!?」

 視線の先にはこちらも2つの人影があった
 豊郷小学校 廊下 人影




 ユーキ「さてー、強敵さんはどこかしらー」

 ユーキ「廊下にはいないみたいねー
 ってなるとこの先のー、この先のー?」

 ユーキ「そうそうー
 この体育館から強い相手の匂いがー」

 ???「ここは体育館じゃなくて講堂よ、舞姫さん」
 豊郷小学校 講堂 人影

 ユーキ「…………まさかアタシの二つ名を知ってる人がこんな所にいるとはねー」

 ???「ヤッテヤルデス」
 ヤッテヤルデス

 ユーキ「」

 ???「あら、どうしたの舞姫ちゃん?」

 ???「ヤッテヤルデス」

 ユーキ「その横にいる気色の悪い化物はー」

 ???「ヤッテヤルデス」

 ???「この娘はあずにゃんが進化した姿、その名も“ヤッテヤルデス”よ」

 ユーキ「気持ち悪いー
 こっち来なかったらよかったー
 みのりー!お姉ちゃんを早く助けに来てー!」

 ???「ヤッテヤルデス」



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豊郷小学校日誌 その2


 ユーキ「キリさんと梗子ちゃん行っちゃったねー」

 実「どうしたんだろ、急に」

 土井「発情したんじゃね
 キリさんも男だから仕方ないと思うけど、よりにもよって岡崎とは」

 田所「各方面に失礼っすよ」

 土井「で、これからどうすんだ
 俺ら5人で探索でもするか?」

 田所「待っていて、って言われたばっかじゃないっすか」

 土井「ただ待つってのもヒマだろ」

 田所「そりゃあ暇ですけど、だけどむやみやたらに動くのもどうかと思いますよ」

 実「じゃあ10分くらい待機して
 それでも、2人が戻って来なかったらみんなで探しに行こう」

 ユーキ「さっすが我が妹だけあって判断力が素晴らしいわー」

 実(だってこの中だと土井くん以外頼りになりそうな人いないしね……)

 那岐「」(チラッ




 岡崎「どう、何か分かった?」

 キリ「なんだろう、磁場?
 っぽいのが微弱だけど校舎の周囲から発生してるみたいなんだが」

 岡崎「磁場…………こんな片田舎で起こるなんて不自然じゃない?」

 キリ「人工的に?」

 岡崎「何だろうね……」

 キリ「さあ、悪い予感で終わってくれれば、いい、ん!?」

 岡崎「どうしたの?」

 キリ「計測用のメーターが振り切ってっ!!」

 岡崎「キリくん、校舎が!!」

 豊郷小学校 別空間

 キリ「うわぁー
 これ結構ヤバいんじゃね?」

 岡崎「ワームホール?結界?」

 キリ「結界だろうな、ワームホールだったら見える範囲に出入り口がある」

 岡崎「じゃあ、中に5人は閉じ込められちゃったって事!?
 何で、何の目的で!?」

 キリ「それは閉じ込めた犯人に聞かねーとな」

 岡崎「どこにいるのかしら」

 キリ「とりあえず、ダメ元で結界開けてみるか」




 土井「おいおい、どうなってんだよここ」

 ユーキ「こ↑こ↓」

 土井「言い換えんな!!」

 実「ねえ、これどうなっちゃってるの!?」

 田所「どうなったんすかねぇ」

 土井「閉じ込められたな、誰かに」

 実「閉じ込められたって!?」

 ユーキ「誰かが結界を仕掛けたみたいねー
 その証拠に窓が開かないしー」

 土井「新手のストーカー?
 いくら何でも結界まで使って拘束するのはちょっと問題じゃね?」

 田所「もう漫才はいいっすから
 とりあえずこの結界をどうにかして、2人と合流しません」

 実「そうね、早くごうry」

 土井「いや待て
 結界を仕掛けるってことは奴さんがいるって可能性がある」

 ユーキ「それに結界を解くにはそいつらを問い詰める必要もねー」

 土井「そうだな、だからまずは散策して手掛かりを掴むのが先決だろ」

 ユーキ「アタシも同感よー」

 田所「…………何でこういう時だけ真面目なんっすかねぇ」

 那岐「」(ウンウン

 実「どこにやる気スイッチあるのかな?」


 土井「とりあえず二手に分かれて探索するか
 さっきも言ってたけど窓開かないし、入口のドアも開かないかもしれねえ

 だから手当たり次第探し回って行く方向で
 んでサッサと二人に合流だ」

 ユーキ「イエッサー!!」

 田所「ハイっす!」

 実「あ、うん」

 那岐「」(コクッ



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豊郷小学校日誌 その1


 豊郷小学校②

 ユーキ「こ↑こ↓って何なのー?」

 岡崎「この豊郷小学校はアニメ“けいおん!”の聖地なの」

 ユーキ「聖地ってー?」

 岡崎「アニメの舞台になった場所のコトよ
 そこに実際足を運んで見て回るのを“聖地巡礼”って言うみたい」

 実「梗子さん詳しいですね!」

 岡崎「旅行のプロフェッショナルを自負するならこれくらいは知っておかないとね」

 キリ「オタクじゃないんだ」

 岡崎「激務のおかげでアニメなんて見る暇無いんです!」

 土井「全く、こんな乙女に仕事を全部押し付けるとかどこのどいつだよ?」

 キリ「ツッコミ待ちか?絶許狙いか?」

 実「そんなことはいいから早く見て回ろうよ!!」

 ユーキ「実様がビンビンでいらっしゃる、回って差し上げろ(名言)」

 実「ビンビン?ビンビンってなにっ!?」




 田所「しっかし古い校舎っすね」
 豊郷小学校 廊下
 豊郷小学校 廊下②
 豊郷小学校 階段

 岡崎「それはそうよ
 この校舎、正式には“豊郷小学校旧校舎”ですもの」

 田所「旧校舎…………この校舎って何年前まで使われてたんっすか?」

 岡崎「2004年までは使われてたそうよ
 それまでは何度も校舎解体案が出ていたみたいだけど
 アニメ放映で一躍人気になったおかげで、一転して保護・保存される方向に進んだのよ」

 キリ「…………」

 岡崎「どうしたの?」

 キリ「あ……いや続けて、どうぞ」

 土井「で、こんなクソ田舎に何の魅力があるんだよ」

 岡崎「“フィルムツーリズム”って分かる?」

 土井「何かの暗号?日本語喋れよ無能秘書」

 岡崎「フィルムツーリズムっていうのはねぇ
 映画やドラマとかアニメの舞台に行くことで
 その登場人物の気持ちを味わったり、心情投影をしたりするのが魅力
な旅のことよ」

 田所「スゴいっす!岡崎さんのスルースキルが向上してる!」

 実「ここまで言われて怒らない梗子ちゃんの心が心配ですよ」

 岡崎「このフィルムツーリズムによる“けいおん!効果”
 豊郷、ひいては滋賀県全体の観光収入の向上にも繋がってるのよ」

 田所「僕らの合いの手にも動じないとは…………」

 キリ「それはお前の影が薄いからだろ」

 田所「それは辛辣っす」




 岡崎「それで、ここが交流の場になってる音楽室よ」
 豊郷小学校 音楽室
 豊郷小学校 ティータイムデスク
 豊郷小学校 ホワイトボード

 田所「これもアニメ通りなんっすか?」

 岡崎「机だけは本物に似せた仕様みたい
 ホワイトボードもアニメではあるんだけど、今では訪ねた人の交流の場になってるみたい」

 ユーキ「じゃあアタシも書いていいのー」

 岡崎「もちろん、でも土井くんみたいに変なこと書いちゃダメよ」

 土井「まだ書いてねーよバカ!」

 岡崎「書くつもりだったんでしょ、私には分かるんだからね!」

 ユーキ「じゃあアタシがみんなを代表して書いとくわー」

 実「お姉ちゃん、変なこと書かないでよ!」

 キリ「…………」

 実「キリくんどうしたの、さっきから?」

 キリ「何か、嫌な感じがするんだ、よく分かんねーけど」

 岡崎「どうしたの、気分でも悪いの?」

 キリ「岡崎さん、ちょっと車に一緒に戻ってもらっていいかな」

 岡崎「分かりました」

 キリ「みんなはもうちょっとゆっくりしといてくれればいいから、すぐ戻るし」

 土井「ウィーっす」

 ユーキ「えー
 せっかくメッセージボード書いたのに見てからにしてよー」
 異常震域興行場 取材済



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興行場雑談 その3

 ユーキ「今日はキリさんの車に乗ってドライブなうー」

 キリ「たまには遠出するのもアリだろ」

 ユーキ「運転大丈夫なのー?」

 キリ「一応大丈夫だ、まだ事故は起こしてない」

 岡崎「絶対起こさないで下さいよ!」

 キリ「起こした俺は悪くない、起こさせた相手が悪いんだ」

 岡崎「ダメだこの人…………」

 キリ「安心しろ、もしもの時に死ぬのは助手席で人質に取った田所だけだ

 実「いくら何でも口塞いで体をシートに縛り付けるのはどうかと思いますけど!?」

 ユーキ「心配しなくてもいいよー
 普段から田所と土井の扱いなんてこんなモンだからー」

 実「そ、そうなんだ…………
 ところで土井君は?」

 キリ「そういやユーキと那岐に任せたけど、どうしたんだ?」

 ユーキ「ちゃんと睡眠薬使って眠らせてー
 亀甲縛りでトランクに詰め込んでおいたわよー


 那岐「」(ビシッ

 岡崎「ドヤ顔で縄持って決めポーズはやめない?」

 那岐「」(ションボリ

 実「あはは……」

 キリ「若干引いてる感じ?」

 実「ここまではっちゃけてるのは久しぶり、かも」

 ユーキ「3人も濃いのが増えちゃったしねー」

 実「そういえば渚さんはいないんですか?」

 岡崎「渚ちゃんって興行場じゃなくて自衛団の人だから、コッチにはあんまり来れないのよ」

 実「何ですか、その興行場とか自衛団って派閥は?」

 キリ「前に所属してた自衛団って団体があってな
 そこを土井とか土井とか土井のおかげでボロボロにされて
 渚はその修理やら何やらを担当で
 それが終わるまでは俺とユーキが興行場にやっかいになってるんだ

 実「色々大変なんですね、土井君のせいで」

 キリ「俺とユーキの絡みが多いのはそれが原因かな、絡ませやすというか
 あと言っておくと、土井・那岐・田所・岡崎さんの4人が興行場組

 てか何でこのメンバーで成立してたか不思議なんだが…………」

 実「大変なんですね、興行場」

 岡崎「ところで、さっきからアクセル踏みっぱなしじゃない?」

 キリ「…………100キロ出てるわー」

 実「えっ?えっ!?」

 岡崎「ブレーキ!!」




 キリ「いやー、無事に着いてよかったな」

 岡崎「二度とキリさん運転のドライブは行きたくないわ!」

 田所「同感っす、国道でスピード超過はダメっす」

 ユーキ「楽しかったけどねー」

 実「全然楽しくないよ!」

 那岐「」(プルプル

 岡崎「さすがの那岐くんも震えてるわよ」

 キリ「おお悪い悪い」

 田所「で、どこに着いたんすか?」

 キリ「ここ」
 豊郷小学校



[Edit]

興行場雑談 その2


 ユーキ「ところでー
 岡崎さんの画像に書いてある“キョウコ”ってなんなのー?」
 岡崎キョウコ


 岡崎「それ私の下の名前、フルネームで“岡崎 キョウコ”よ」

 ユーキ「なんですとー
 どうしてキリさんは今までそれを教えなかったー!?」

 キリ「いや、ビジネスライクで付き合う人間の名前覚えておくのは常識だろ」

 土井「俺は入社する時の履歴書見てたから知ってたけどな」

 田所「僕も知ってましたよ、何故か」

 ユーキ「あれれー」

 岡崎「ユーキちゃん、ちゃんと人の名前は覚えてね」

 ユーキ「はいー

 ところで土井の下の名前も知らなかったよねー」

 土井「おいおいマジかよ
 俺のフルネームは土井……」

 岡崎「ちょっと待った!!」

 土井「何だよいいところで」

 岡崎「私の下の名前、漢字で書ける人いる?」

 ユーキ「そういえばカタカナ表記だったよねー
 キリさん分かるー?」

 キリ「えっと、あれだろ…………え?田所がバトンタッチしたいって」

 田所「いやいや、キリさんド忘れしちゃったんすか?
 キョウコちゃんの漢字はっすね、えっと、その…………」

 岡崎「もしかして2人とも分からないの?」

 田所「ほら、あれっす!履歴書見た土井君はもちろん知ってるっすよね」

 土井「おお、確か“凶子”“狂子”のどっちだったけか?」

 岡崎「そんな不穏な字を愛娘に名付ける親なんているわけないでしょーが!!」(スパーン

 土井「いったー!
 スリッパで叩くのはやめろよ、思ったより痛いんだぞ」

 岡崎「名前を覚えてもらえない人間の心の痛みも味わったらどうかしら」(スパーン!スパーン!

 土井「‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥」

 ユーキ「キョウコちゃんにスリッパで3発叩かれると息を絶つようねー」

 キリ「でもそうなると“強子”とか“脅子”の可能性が非常に高くなってきたぞ」

 田所「キリさん、ここは“恐子”“鋏子”かもしれないっす」

 ユーキ「甘いよ男性陣はー
 そのイメージを逆手に取って“梟子”だったり“饗子”もしくは“驚子”だったりー」

 岡崎「そうか、そういうコトねー
 つまりアナタ達も私のスリッパによる洗礼を浴びたいようね」(ユラァ

 キリ「田所、お前が実験台になれ」(ガシッ

 ユーキ「大丈夫よー
 介錯はアタシがシッカリしてあげるからねー」(ガシッ

 田所「ちょっ!?2人とも裏切るんっすか!?離して下さいよ!!」

 岡崎「そうか、田所くんがこのスリッパの餌食になるのねぇ」(グッ

 田所「ホントコレはシャレにならないっすから!」

 土井「離すもんか…………」(ギュッ

 田所「土井君はそのまま眠っといて下さい!!」

 岡崎「喰らえっ!!」

 ズパーンッ!! ズパーンッ!!

 田所「ぎゃああああああああああああ!!
 がっ!頭が割れるうううううううううううう!!」




 ユーキ「ところでー
 キョウコちゃんの本名は何ていうのー?」

 キリ「岡崎 梗子
 芯が強くて桔梗みたいに誠実で気品のある女の子に育ってほしいのが由来だそうな」
 桔梗




プロフィール

キリ

Author:キリ
画像は秘書の岡崎さんです

9・13、人物紹介更新しました

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