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キリ・実・那岐のまったり瀬戸内旅行 その18


 那岐の携えるライフル銃口が男に襲いかかる

 その弾丸を全て紙一重で避け、一歩ずつ確実に距離を詰める

 近寄ってきた男には、手に炎を纏わせて筋力以上の威力を実がパンチを振るう
 これは経験の差か、実の拳は全て空を切る

 那岐は男の避ける方向を予測して銃を放つが、それすらも躱されてしまう

 男「全く連携が出来てないな、少し作戦を練る時間を与えてやろうか」

 実「何をー!」

 バンッ

 那岐が男の足元へ一発放つ

 実「ちょっと!急に何すんの!?」

 那岐(ジッ

 実「…………」

 那岐(ジッ

 実「…………なるほど、ね」

 男「理解力が多少はあるようだな、行動に移せるかの話は別だが」

 実「口だけじゃないかはアンタを殺して試してあげるわ」

 男「最近の子供は口が悪い」

 実「アンタら中年が実施したゆとり教育のせいよ!」


 そう吐き捨てると、実は足にも炎を纏わせて男との間合いを詰める
 激しい床ステップが焼けて焦げ臭い匂いが一面に漂う


 男「足に魔法をかけて威力とスピードを上げたのか、やはり馬鹿だな」

 実「なっ!?」

 力強く振った拳が空を切って、勢いのままに前のめりになってしまう
 そしてそのまま船の手すりから海に向かって飛び出してしまった

 那岐(バッ

 こうなるのを分かっていたのか、那岐が素早く手を差し伸べる
 空中で何とか手を掴んで、実をどうにか船に引きずり上げた

 那岐(ハアハア

 実「ごめんね、ありがとう」

 那岐(イヤ、ダイジョウブ

 男「なんだ、結局理解力が低いじゃないか、そこの小娘」

 実「クソー!」

 那岐(フルフル

 実「那岐くん…………」

 男「仕事の関係でこっちに来て、その移動時間の暇つぶしにと思ったのだが
 しかし、ここまで弱いとは想定外だったな、暇潰しにもならないとはな」

 実「なっ、なによ!」

 男「弱い犬ほどよく吠えるとはいい言葉だな
 まあこんな雑魚共を殺しても仕方ない、今日の所は見逃してやろう
 もう1人の男と楽しい旅でも過ごしてくれよ」

 男はそう言った瞬間、2人の前に強い突風が吹き、忽然と姿を消してしまった

 残されたのは、全力で挑んだにも関わらず全く歯が立たなかった現実に愕然とする実
 同じく自分の実力を発揮するも通用せず、甲板に膝を落としうなだれる那岐

 実「あの男は何だったの……」

 那岐(…………

 実「どうすればいいんだろう、私たち
 これから、どうなるんだろう」

 那岐(…………

 キリ「ん?こんな所にいたのか
 2人とも、もうすぐ広島に着くから降りる準備しろよ」

 実「キリさん…………」

 キリ「どうしたよ実ちゃん、それに那岐も
 何かあったのか?」

 実「…………ううん、何でもないよ
 そうだ!私お腹すいちゃったから早く何か食べに行こう!」

 キリ「おう、何か元気なさげかと思ったけど大丈夫みたいだな」

 実「私はいつだって元気だよ!こういう所はお姉ちゃんと一緒なんだから」

 キリ「“残念ながら”が抜けてるぞ」

 実「キリさんお姉ちゃんの扱いがひどーいww」

 キリ「そうか?wwww」

 那岐(…………



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キリ・実・那岐のまったり瀬戸内旅行 その17


 8月22日 午前9時

 キリ「ああー、早起きして風呂入ってマッタリしたから眠くなって来たな」

 那岐(フアアー

 キリ「高校野球やってるな、三重と沖縄尚学か
 三重高校のレッツゴー三重は好きなんだよなぁ」
 
 実「テンポ良い応援ね」

 キリ「ちなみに元の曲はアメリカのマーチだったり」

 実「えっ!?これって日本のオリジナルじゃないの!?」

 キリ「残念ながらなー
 まあいい曲なんだから日本だろうがアメリカだろうがどうだっていいじゃん」

 実「そうだけどさー、何かねぇ」

 キリ「とりあえず眠いから俺はソファーで仮眠取らせてもらうわ」

 実「じゃあ私は……暇だなー
 景色見に行きたいけど雨降ってるしー」
 前が見えない程の大荒れ

 キリ「雷も鳴ってるから出ない方が無難だな」

 実「暇だー」

 キリ「zzzzzz」

 実「早っ!!」




 実「野球ってあんまり分かんないんだよねー
 キリさんもお姉ちゃんも良く見てるけど何が面白いんだか、ねえ」

 那岐(コクリ

 実「こういう時はキリさんに何か話してもらうのが一番の暇潰しなんだけどなー」

 キリ「zzzzzz」

 実「お疲れみたいね」

 那岐(コクコク

 実「うーん
 雨もマシになって来たし那岐くん、ちょっと外に出てみない」

 那岐(イイネ



 実「雨上がり直後だと真夏でも風が冷たいねー」

 那岐(サワヤカー

 実「あんまり他の人もいないねー」

 那岐(フルフル

 実「え?他にも人がいるって、どこどこ?」

 那岐(ジャコンッ

 実「え?え?どうしたの那岐くん?いきなり銃構えちゃって?」

 男「また会ったね、長髪の君
 今日は舞姫は一緒じゃないのか」

 那岐(ギッ

 男「あの時と同じ、敵と見なした相手には銃口とスコープ越しの視線しか向けない」

 那岐(バンッ

 男「これ以上口を開くな、一刻も早く立ち去れと警告の一発か」

 那岐(ジャキッ

 男「別にこのまま戦ってもいいんだぞ
 そこの足手まといの小娘を守りながらで良いのならな」

 実「それって私の事!?」



 

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キリ・実・那岐のまったり瀬戸内旅行 その16

 8月22日 午前8時30分

 キリ「何とか間に合ったな」
 高浜駅

 実「もう……朝からは走りたくない…………」

 キリ「いやー、スマンスマン
 次から時間に余裕を持って行動するように努めるわ」

 実「全然信用できなーい」

 キリ「アハハ
 てか一気に天気が悪くなったな」
 曇り空の瀬戸内海

 実「明方はいい感じだったのにねー」

 キリ「船、無事に出航してくれればいいんだけどな」

 那岐(ナー




 キリ「着いたぞ」
 松山観光港ターミナル

 実「ショボいね」

 キリ「サブみたいな扱いの港だからな、その辺は仕方ないよ」

 実「そうなの?」

 キリ「あー、説明するわ
 松山には1つ港があったんだ
 でも時代と共に利用規模がドンドン大きくなってな、対処出来なくなったんだ

 実「うん」

 キリ「だから、港の機能をいくつかに分散させた」

 実「うんうん」

 キリ「だから一ヶ所あたりの大きさはショボくなった、分かった?」

 実「なるほど、だから松山観光港は小さいんだね」

 キリ「…………実ちゃんに難しい事を伝えるにはこうすればいいのか」

 実「ん?どうしたのー?」

 キリ「とりあえず船に乗ろうか、飯はどこかで買おう」

 実「わーい」
 松山港発フェリー




 実「お腹すいたー」

 キリ「すまんな、売店に気に入るようなお弁当が置いてなかったんだ」

 実「このままだと実ちゃん、お腹と背中がくっついてペシャンコになっちゃうぞー」

 キリ「そうか、もうすぐ力尽きるのか

 実「だぞー」

 キリ「ならもう広島でお好み焼きを食べる事は出来ないな」
 広島風お好み焼き

 実「お好み焼き!?」

 キリ「しかも広島風、実ちゃん初めてだろ?」

 実「食べたい!広島風のお好み焼き食べたい!」

 キリ「じゃあ文句言わず、我慢しながら生き延びてくれるかな?」

 実「いいともー」

 キリ「うん、単純で純粋な子大好き」




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キリ・実・那岐のまったり瀬戸内旅行 その15

 8月22日 午前6時30分

 キリ「ようやく着いた!お疲れ様です」
 道後温泉駅 朝

 実「次に早朝温泉に行くときはタクシー使ってよね」

 キリ「はい、ごめんなさい」

 那岐(ウン、ユルス

 キリ「さて、朝風呂浸かってゆっくりしようぜ」
 道後温泉本館 朝




 キリ「スゴい平和だった、静かに朝風呂を過ごせた
 そして風呂上がりのコーヒー牛乳は今日も美味い

 実「ほっこりサッパリ、朝風呂っていいねー」

 那岐(ファサー

 実「那岐くんの長い髪が風になびいてイケメンに見える」

 那岐(ヨセヤイ

 実「あはは」

 キリ「那岐が照れてる、珍しいwwww」

 実「ところでキリくん、私お腹すいたんだけど朝ごはんどうするの?」

 キリ「これから船に乗って次の目的地に向かう予定なんだけど
 その中で、コンビニかどこかで買った弁当とか食べようかなー、って思ってるんだけど」

 実「コンビニ弁当か、ならサンドイッチでも買おうかな」

 キリ「別に女子力アピールしてお姉ちゃんとの差別化しなくていいぞ」

 実「そんなんじゃないから」

 キリ「ちなみに俺はセブンイレブンのネギ塩豚丼(麦飯)を買いたい」
 セブンイレブン ネギ塩豚丼

 実「ネギ塩って美味しいよねー」

 キリ「浅いな、そして分かってない
 ネギ塩豚丼はネギ塩ではなく、要は麦飯のクセのある味と独特の触感なんだよ」

 実「ほうほう」

 キリ「それが濃い味を残す塩とシャキシャキのネギと絡み合う、だから美味いんだよ」

 実「無駄に深いね、ネギ塩カルビへの愛情」

 キリ「まあな、一時期週2セブイレに通ってたからな」

 実「美味しいけど、そこまでハマるのは中毒なんじゃ……
 まあいいや、早く朝ごはん買って船に乗ろ」

 キリ「そうだ、な……なぁ」

 実「?」

 那岐(ドシタノ?




 キリ「のんびりし過ぎた!電車に乗り遅れて船に乗り遅れる!」
 ギリギリで松山市駅行き電車

 実「だから何で毎回このパターンに陥るのさ!
 お姉ちゃんから聞いたけど、前回の関東貧乏旅行もこのパターンだったんでしょ!」

 キリ「むしろこのパターンに陥らない確率の方が低いぞ!

 実「私走りたくないんですけど!」

 キリ「走らなくてもいいが、そうしたら次の目的地の滞在時間が少なくなって
 楽しい時間が余分に減るが、それでもいいのか?」

 実「よくない!」

 キリ「なら走れ!全力で走れ!全力で走れ!」

 那岐(36ド5ブノタイオーン

 キリ「上空で光るー、上空で光るー」

 那岐(ホシメガケー
 
 実「真面目に走って!」





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キリ

Author:キリ
画像は秘書の岡崎さんです

9・13、人物紹介更新しました

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