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豊郷小学校日誌 最終回


 土井「おーい、もう出て来て大丈夫だぞ」

 実「…………ホント、みたいね」

 田所「まだ殺してはいないんっすね」

 ユーキ「ちょっとお話しないとねー」

 田所「そういえば戦ってる最中に会議してたっすけど
 アレって何話してたんっすか?」

 土井「アレは“戦う相手を入れ替えた方が相性が良いから交代する”
 それと“2人はお互いを信頼し合ってるから一方がピンチになったら集中力が削がれる
 そのタイミングで拘束することを狙え”って作戦だ

 砂埃が舞い上がって目くらましになったのは偶然だけどなwww」

 田所「あの短い時間でよく相性を見極めたっすね」

 ユーキ「簡単だよー
 オーソドックスには変則戦法でー、逆もまた然りってねー」

 田所「はぁ……」

 土井「でだ、コイツらはもう殺しちゃっていいのか?」

 岡崎「その娘たちは人間じゃないのよ」

 土井「薄々分かってたけどよぉ
 抜きん出た身体能力にビームやら波動も打てるんだから、女子高生どころか人間じゃねーよな」

 ユーキ「そうだったんだー
 アタシは強い相手と戦えれば別にいいんだけどさー」

 土井「気付いてなかったのかよ…………」

 岡崎「で、話戻して彼女たちの処理についてなんだけど
 今後の被害・犠牲者拡大を懸念して早いとこ消滅させるって意見が出たわ」

 土井「妥当な意見だな、反対の表情見せてるのもいるが」

 実「フンッ!」

 土井「そんなに怒るなんて珍しいじゃねーか」

 実「だって!勝手に私たちが生み出しておいて、やっぱり消すって酷くない!?
 都合が良すぎるし、人じゃないからって!それで殺しちゃうのってどうなの!?」

 唯「…………」

 憂「…………」

 土井「ちょっとは理解できる
 でも岡崎の言う通り、こいつらには前科があるし、現に俺らは被害者だ

 俺らがここで見逃したからって再犯する可能性の方が高いからよ」

 岡崎「たまには真っ当な意見も言うのね、土井くんも」

 土井「うるせーよ」

 実「そう、なの?本当に?」

 岡崎「改心する余地があるって、まだ思ってるの?実ちゃんは甘いわ」

 実「――――――――――――ッ!!」

 ユーキ「梗子ちゃんー、それはちょっと言い過ぎなんじゃー」

 岡崎「厳しく現実を教える事も年上の役目でしょ」

 実「でも…………でもっ!」

 キリ「ハイそこまで!
 実ちゃんと田所には悪いけど、次に被害者が出たら俺らの責任問題
 言ったらさらに負い目を浴びることになるし
 豊郷小学校で事件が起こったって報道が出るたびに感じる、それを耐えられる?」

 田所「……そうっすねぇ」

 実「…………」

 キリ「辛い気持ち全部は分からないけど、多少は感じるし
 だから、でも今回は諦めてくれないかな」

 実「…………分かった」

 キリ「だそうだ、ユーキ!土井!」

 ユーキは黒刀の刃先に闇のエネルギーを溜め、それを極限まで濃縮させる
 例えるなら臨界点間近の原子の様な、恐ろしい威力を内蔵した黒塊
 その黒塊が憂の肌に触れる

 一瞬間の出来事だった
 在る物全てを飲み込む、どす黒く、光ですら引き摺り込まれる様な黒に
 先程までいた人影が飲み込まれ消滅した


 土井も土の手甲“ゴーレムアーム”に強力な魔力を送り込む
 直接握り潰すのではなく、内部から崩壊させる為の注入だ

 一閃の光が煌めいた
 強力すぎる魔力は苦しみを与えるのではなく、苦しみが与えられる暇も無く
 ついさっきまで平沢唯であった具現型精神体は跡形もなく消滅した




 キリ「帰ろうか、ここにいても仕方ないよ」

 実「…………」

 キリ「土井、肩貸してやってくれ」

 土井「ういっす」

 岡崎「ユーキちゃんは歩ける?」

 ユーキ「アタシは肋骨折れた程度でー」(フラッ

 岡崎「ダメみたいね」

 田所「じゃあ僕が運ぶっす」

 ユーキ「悪いねー」(ヨイショー

 岡崎「そういえば那岐くんは?」

 田所「さあ…………?」




 同時刻 豊郷小学校旧校舎、音楽室

 那岐「…………」

 男「おや、気付かれてしまったか」

 那岐「」(ガチャッ

 女「麻酔銃だけでウチら2人に対抗するつもり?」

 那岐「」(ギッ

 男「まあ青年、銃を下ろしたまえ
 今日は見学に来ただけで彼らに手を出すつもりはない」

 那岐「」

 男「下ろさない、まあいいだろう
 しかし今日は面白いものを見せてもらった、また会える日を楽しみに待たせてもらうとしよう

 だが…………やはりあの舞姫は面白いな」

 捨て台詞を言い放ち逃げる2人に、那岐は銃弾を放とうとする
 だがどこから吹いたのか
 強烈な突風に煽られ目を瞑った隙に消えてしまった

 部屋には冷たさだけが残り香としてあるだけで、那岐はただ立ち尽くすしかなかった




 土井「おーい那岐、何やってんだよ」

 那岐「」(ツンツン

 土井「銃弾のケースを落としてたって?
 自分の商売道具忘れるとかバカだろ」

 岡崎「人の事言えるの?」

 田所「土井くんは仕事しないから何にも持ってないっすよ」

 岡崎「それもそうだったわね」

 土井「何だとお前ら!!」

 ユーキ「バーカー」

 土井「てめえ肋骨だけじゃなくて恥骨まで粉砕してやろうかぁ!!」

 ユーキ「臨むところよー!!」

 田所「ちょっと暴れないで下さい!痛い足踏まないで!」


 キリ「後ろの席の馬鹿ども、あんな大変だったのに元気だよな」

 実「…………」

 キリ「どうした?」

 実「ごめんなさいって、最期に言ったの聞こえたかな」

 キリ「あの2人、実の言葉聞いてた時ずっと目潤んでたぜ」

 実「……ホントに?」

 キリ「俺は嘘はつかないから」

 実「そう、か」

 気持ち、実に笑顔が見えた、ような気がした帰り道



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